マリエフルリールの成り立ち

  1. 二人でマリエフルリールを立ち上げた経緯は?

A.

YURI: 元々は同じ大学の同級生でした。しかし、大学生の頃は特別仲が良かったわけではないんです。でも、学内で一緒にイベントをやることがあって、物事に対して前向きでアクティブなところが自分と似ているなと感じていました。

ANNAは学生の頃からアルバイト先で「優秀な販売員」として表彰されたり、学内のイベントではみんなを統率したりと一目置かれる存在でした。今から思うとその頃からビジネスパートナーとして意識していましたね。

なにか一緒にできたらいいなとは思っていたけど、在学中にお店を持つことまでは考えていませんでした。私はマスコミを専攻していたので、卒業後はテレビ制作の仕事に就きました。

ANNA: 私はもともとオートクチュールの服に興味があったので、いつかファッション関係のお店を持ちたいと思っていました。卒業後は大手アパレルに入社しましたが、若手で商品作りに関わるのは難しいと早い段階で気づいてしまって…当時激務な職業についていたこともあり、30歳までに開業したかったので時間を無駄にしたくなくて退職しました

Q.卒業後に別々の道を歩んだ二人が、一緒にブランドを立ち上げることになった経緯は?

A.

ANNA:大学卒業後に、友人や知人と色々な企画を立ち上げましたが、あまりうまくいきませんでした。一番の理由は“友達感”が抜けなかったことだと思います。相手に熱い想いをぶつけて、ついきつい口調になってしまい引かれることも度々ありました。自分と相手との温度差を感じ、誰かと一緒にビジネスをやるのは無理かなと諦めていた時に、YURIと再会して少しずつ会う機会が増えました。

YURI: ある日、ANNAと二人で山登りに行ったんです。登山ってほかにやることがないから、「一緒になにかやれたらいいね」と最初は軽い感じで山道を歩きながらずっと話しているうちに二人とも熱い思いがこみ上げてきて(笑)。下山する頃にはすでに「二人でお店でもやってみる?」という話になっていました。

Q.二人の役割分担はどうしているの?

A.結婚式や卒業式といった人生の晴れ舞台で使ってもらえる商品を販売しているので、オーダーメイドの注文もたくさん受けます。お客様にデザインを提案するときは、ラフ案ではなく、実物の画像をお送りしてより具体的なイメージを伝えられるように工夫しています。時にはお客様と直接お会いしてヒアリングをすることもあります。自分だけの思い込みで提案をしてしまうと、お客様のニーズをうまく汲み取れない不安があるので、オーダーメイドは必ず二人で対応するようにしています。お互いの得意分野でできることは任せあっていますが、基本的にデザインやブログ運営など、どの作業も二人で担当しています。

Q.「大正ロマン」というコンセプトはどのように生まれたか

ANNA:私はフランスの個性的なデザインやディテールが大好きだったので、自分のイメージの中にあった保守的で一辺倒な色やデザインの着物には興味がなかったんです。でも、大正時代に作られたアンティーク着物の存在をYURIに教えてもらい、着物に対するイメージがガラッと変わりました。私たちが求めていたオリジナリティの高い和装小物というコンセプトに、伝統的な和の文化と西洋の個性的なテイストをミックスした「大正ロマン」というキーワードがピッタリはまりました。

それぞれが考えたデザインに意見を言い合うことはあるか?

ANNA:私は個性的すぎるデザインを考えてしまう傾向があるので、YURIに「それはちょっと個性的すぎて売れないんじゃない?」と指摘を受けることがあります(笑)。それで作り直すと売れた、ということがよくあるので彼女のアドバイスは信頼しています。

YURI:逆に「これちょっとシンプルすぎない?」「ほかのお店に売っていてもおかしくないよね?」という意見もよく言い合いますね。自分たちにしか作れないデザインかどうかで商品化するか判断します。ANNAは色彩の資格も持っているし、私がありふれたものを作ると、「もっとこうした方が個性的になる」というアドバイスをしてくれます。デザイン面ではお互いに足りない部分をうまく補って合っていると思います。

Q.ショップを始めてから心に残るエピソード

オンラインショップなので商品を手にとって見てもらえないというデメリットがあります。でも、「写真よりも実物の方がよかった」という感想をたくさんいただけることが自信につながっています。写真を送ってくださるお客様も多くて、嬉しいお言葉をいただけるとやっていてよかったなと思いますね。遠方のお客様からも注文をいただくようになり、むしろオンラインショップとしてやっていることでお客様との距離が近いと感じるようになりました。

お客様の声は私たちにとってお店の宝物であり、財産です。

お客様に喜んでもらうことが本望ですが、お客様からの厳しいお言葉も稀に頂くこともございますが、それがとても大事な気づきに代わり、その先へと進化していけるので本当に有り難いなと思っております。

Q、ブランド内にて2人で一緒に企画デザインしているという形態は珍しいと思いますが、意見がぶつかったりやりにくかったりしないのでしょうか。

A.マリエフルリールは「異なる二人だからこそ生まれたブランドだ」と思っております。

たしかに性格も好みも似ている部分もありますが、ほぼ違います笑 それこそ生活スタイルも違っているし、小中高の学生時代の背景も違いますし、同じなのは出身大学くらいでしょうか…。

でも異なっている2人だからこそ、マリエフルリールが成り立っていると思います。

それは2人の良いところは2倍に活かせて、苦手な所は補い合えているのでマイナスになっていないことです。

意見の相違はもちろんありますが、相手の意見を否定したりすることはほぼありません。ある意味異なっているからこそ、お互いを尊重できる部分があります。

Q、お二人の違いは具体的にどうブランドで活かされているのですか?

A,例えば当店のデザインの雰囲気のベースが「大正ロマンの世界観」を大事にしているのですが、

これはまさに2人の嗜好を掛け合わせたものになっています。

デザイナー谷口は和装が好きで、着物を愛用し、和小物にも興味があります。

かたやデザイナー梅澤は学生時代よりパリへ憧れを抱き、オートクチュールの世界を大事にしています。

その2人が組合わさると=和×洋のレトロモダンな大正ロマンの世界観が表現されます。

また、デザイナーANNAの感覚が奇抜で個性的すぎる×デザイナーYURIの多くの女性に好まれる「可愛い!」を敏感に反応できる感覚を掛け合わせることで

その辺ではなかなか見た事がないけども、思わずつけてみたくなる!と思える女性の心くすぐるデザインになっております。

また、当店のオリジナルのサービスである「御着物に合わせてのセミオーダーメイドサービス」などはまさに二人の違いをよく表現できております。

お客様の着物に合わせて配色案を数案ご提案するのですが、

デザイナーYURIの得意とする「はんなりとした美しい雰囲気」や「レトロモダンで乙女な可愛い雰囲気」の配色をお客様にご提案できますし、

デザイナーANNAの色計算された「ハイカラな雰囲気」や「古典で粋な雰囲気」の配色をお客様にご提案でき、すべてのお客様に趣味嗜好の偏りのないご提案を

できることが最大の魅力になっております。

Q,最初から壮大なコンセプトや今のようなお店にすることを計画していたのですか?

A,いえ、お店は今も発展途上で良い意味でいろいろ挑戦もしていきたいし、

変わらない部分は変わらずに続けたいというような感じでやっております。

具体的に、なぜ式典向けのお客様向けに商材を扱っているかというと

梅澤や谷口の過去の経験にもとづくストーリーからはじまりました。

梅澤:

自分の結婚式という日に気づいた価値ある大切なものってなんだろうということ

花嫁は式準備やゲストのおもてなしで直前までとにかく大忙しです。

そんな中、自分のことよりも周りのことを優先して色々駆けずり回っていると…

結局自分の衣装以外の装飾品については後回しになっておりました。

こんなふうなイメージになりたい、こんな髪飾りをつけてみたい!そういう思いはありましたが、用意する時間もないし、すぐに購入できるようなお店もなく、ネットショップで仕方なく安価なものをいくつか購入…という何の思い入れもない飾りで自分をまとってしまったことにとても公開が残りました。

そのお話しを友人にしていると、案外そのような経験のある友人が多いことを知りました。

今の時代はすぐに何でも手に入れられるような時代です。ネットショップで格安なものが出回っていて、ポチッとすればそれで完了です。

そういう時代だからこそ、自分の本当に求めているもの、納得して購入し思い出に残るものを探すことを忘れてしまっているような気がしました。

でも原点にかえれば、いつの時代も大切なシーンにおいては自分にとって特別で、大切にしたいものを手に入れたいと思うし、そいういう特別なモノこそが自分のゆくゆくの人生に思い出にのこる大切な品になっていくのではないかと思い始めたことがきかっけです。

谷口:

成人式という人生の大きな節目に気づいた自分の失敗と後悔を活かしたいとおもったこと

自分が20歳のころは今のように沢山の華やかで個性的な着物があるわけでもなく、髪飾りなどの小物も全くと言っていいほど、種類がありませんでした。

しかし、その頃は自分も着物や和装についての知識もなかったので、親や周りの人達に言われるまま振袖を選び、前撮りと成人式当日を迎えました。

そして、後から写真を見てがっかり!!正直全然可愛くありませんでした(笑)

それは全身のコーディネートもそうですし、ヘアメイクや小物もなんだか古臭く、全く「お洒落」「可愛い」からかけ離れていたのです。

一生に一度の大切な日だったのに、、

そう思うと本当に悔しく何年経っても、あの時の成人式の振袖をやり直したいと本気で思っていました。

それくらい女の子の「成人式の振袖」はとっても大切なイベントの1つです。

あの時自分が出来なかった悔しい思いから、全身コーディネートで相談にのってくれてお洒落を楽しめる和装小物専門店をやりたいと思ったのです。

お互いの人生の節目でのシーンについて後悔があったからこそ、

ハレの日を迎える多くの女性に向けて「自分にとってより特別な人生の1ページに挟む栞のような存在となる価値のあるものをご提供したいと心から思い、

特に式典を迎えるお客様を中心に商品やサービスをご提供するに至っております。

Q、マリエフルリールの象徴でもあるオーダーメイドをはじめたきっかけについて

オートクチュール部分含め、着物はトータルコーデ大事な部分ふくめ話す

A.洋服と違って和服<着物>はデザインこそ単調ですが、その他は1つ1つ色も柄も本当に様々で、帯の合わせ方や小物によっても全体のイメージがガラリと変わってきます。

つまり1つとして同じ組み合わせの着物姿はないと言っても過言ではありません。

だからこそ、既存品で売っている髪飾りだと、どうしても限られた色や柄になってしまうので、自分の着物にピッタリあった髪飾りを探すのは相当至難の業です。

そこで、1人1人の着物に合わせたトータルコーディネートで和装を美しくするサービスをできないかと考えました。

また、その人にとってのとても特別な日だからこそ、大事にしてほしい、自分という花を最大限に咲かせてほしいという思いも込めて、世界でたった一つの自分だけのオリジナルであるマリエフルリールのオーダーメイドサービスが始まりました。

結婚式や成人式、卒業式や七五三などの式典利用だからこそ、写真を撮る機会も非常に多いです。

トータルコーディネートで全身綺麗に決まった姿はまるでポスターのような素敵な1枚に仕上がり、後から振り返ってみても満足感でいっぱいになります。

着物だからこそ、そして着物を着る大事な日だからこそ、マリエフルリールのオーダーメイドサービスは最大限力を発揮するとかんがえました。

Q,今後お店としてなにをやりたいか

★和の素材や形状を取り入れた親しみやすいギフト商材を開発し、海外のお客様のスタイルに合った和小物商材を提供していきたいと思っております。

★今はジェンダーレスの時代になっていて、洋服でも境界線がなくなっているような時代です。和の小物なども積極的に男性にも好まれるもの、たとえばユニセックス商品の開発などを行っていき、男女の枠を超えてご愛顧いただける商材を開発したいと思っております。

★エコ商材の商品開発

当店で使用する希少価値の高いアンティーク着物布など余すことなく使いたい気持ちをこめて、廃材になってしまうものをリユースしてできる安価なエコ商材を開発したいと考えております。廃材をなくすことで地球環境への取り組みにもつながるのではと考えております。

★和文化を通して活躍されている多くの方々と共同開発などを行うことで、

日本の和を若者たちに犬猿されることなく、日常の一コマに取り入れてもらえるものになるような企画を起こしていきたいなと思います。

★和装をもっと身近に、気軽に楽しんでもらえるような場を作り、日本の文化に親しんでもらう企画を考えております。

Q、今後お店として社会にどう貢献していきたいか?

梅澤;自分の経験(ワーキングマザーであること)などもふまえ女性の働きやすい環境を考えて発信していきたいなと思っております。

例えば当店は手工業なので、内職できる方も必要としております。

ブランドアイデンティティは共有し、場所は別の場所で委託と言う形で

家に在宅していないといけない女性、働くのに時間の制約のある女性など

現代社会では働きにくいという女性に対するフォローアップのできるお店になっていいきたいと思っております。

もちろんそのようなことができるようになるにはまずお店を大きくしないとなかなか出来ませんが、少しでもそのような女性たちを応援する取組をしていきたいです。

また当店をご利用くださるお客様に対しては

ネットショップが母体であってもできるだけ対面で御対応させていただくような

細かな対応をしていきたいと常に思っています。

谷口:

そうなんです、実は当店をご利用くださるお客様の中には例えば、

「結婚式準備がうまくいかず困っていてどうしようかとおもっているときに、髪飾り以外のお話を聞いてくださってすごくうれしかったです。」

「七五三の髪飾りを求めていたお客様に幼児の娘のお世話中心なので、いつも変な時間に連絡しても快く対応してもらい、そしてそんな状況の私に心遣い頂く言葉をいつも投げかけてくれて応援してくれてうれしかったです」

「自分が落ち込み、苦しんでいた時に御社の商品をみて、まるで心に灯りがともった気持ちになりました、救われた気がしました、ワクワクしたのです」

などと嬉しいお言葉を頂いたことがあるのです。

ネットショップだからこそ出来ないんじゃない?そんな細かな対応と思われるようなことでも、少しでもお客様の気持ちによりそって、商品を売るだけでなく、その他の付加価値も与えられるようなつながりをもちたいと思っています。

今という時代は日々辛いことがあったり、苦しいことが多々あります。

自分を見失いかけている人も多くいるかと思います。

だからこそ多くの人に元気を与えられるような活動を常に行っていきたいなと思っています。そしてそれが気づいたら日本社会への貢献になってたらいいなと思っています。

Q、お互いの作業中はどんな感じなのですか?

A,梅澤:最近の製作中は雅楽や鐘の音を聞いて作業しております。

心落ち着きますし、やはり日本の歴史を今更ながらに大事に考えています。

御品物を作っているときは、案外無音ですね!

環境音以外をオフすることで私はかなり集中できます。

作業中疲れたときのブレイクタイムは、好きな音楽をワンコーラス歌ったり、ファッション誌を眺めて大好きなスタイルを見つけたり、グーグルマップで旅をするのが好きです笑

グーグルアースで北海道の景色をみたり、パリに想いを馳せたり、自分のすきな景色や地域を見ていきたいなーと思いを巡らすことが癒しになります。

谷口:長時間机に向かって作業することが多いので、集中力を切らさない為に音楽か動画を流しておくことが多いです。

動画だと集中力が逆に途切れないの?と思われるかもしれませんが、私の場合集中力が切れると机から離れてしまうので、机から離れない為にあえて動画を流しておく場合もあります。お気に入りの動画はお笑いの漫才動画が多いです。

梅澤:私たちは一緒にお客様対応や作業、会議など行うことももちろん多いですが、

結構一人作業も好みます。

だって、私が集中したい時に漫才動画なんか流れていたら、もはや集中どころではなくその動画を注目してしまいますよ!作業中断になってしまいます。

お互いの集中時間は別々な場所で別に行う方が効率いいかもしれません笑

谷口:笑 

Q、デザインはどうやって生まれ、アイデアはどうやっておりてくるのでしょうか。

A,梅澤:私は北海道の壮大な風景を思い出したり、想像したりしてなんかふと「神降臨だ!」みたいな感じでアイデアが降ってきたりしますが、なんとも言えないニュアンスで伝わりにくく申し訳ありません笑。

簡単にお伝えすると、風景、ファッション、音楽、色、ものがたり(ストーリー)からなどのハード部分から影響されることは非常に大きいですけれども以外にも、感情部分からもデザインに繋がったりしていると思います。

例えば、街を歩いていて、夕焼け空がなんか紫とピンクの間のようなすごく幻想的な色だったりして、それを見たときに美しくてでも切なくて儚くてもろいみたいな感情が生まれるんですね、そういう内的な気持ちから商品が生まれたりもします。

あとは街ゆく人のファッションやショーウィンドゥを見ているときもすごく刺激をうけて、勝手にコンセプトを想像したり妄想して、自分でそのイメージをどんどん膨らませて世界を作り上げてしまうタイプです。

つまり案外そこら中にあるいろいろなものから影響を受けている単純明快な人であり、とても感覚的な人間なのだとおもいます。

谷口:昔ながらの鮮やかなアンティーク着物を見たり、和食器、日本画、日本家屋など、「日本の和」に関するものを見て、それを元にアクセサリーが出来ないか思いを巡らせています。普段から、これはアクセサリーのパーツに使えないか、と周りのありとあらゆる物体に目を光らせています。

しっかりデザイン画を描いてから作り始めることもありますが、実際にパーツを組み合わせながらその場で1番バランスのいいデザインになるように調整していきながら完成させることも多いです。

「これを付けたら可愛いだろうな」と装着イメージを想像しながら、

また、「自分が作っててもワクワクするようなもの」という部分も大事にしています。

これは「レトロなハイカライメージ」これは「はんなり女性らしいイメージ」という風に、コーディネートイメージを強く意識しながら制作し、世界観を表現することを大事にしています。

 

最後に

マリエフルリールのデザイナーのものづくり、お客様対応に対する想いとは?

 

ハレの日の装飾品(特に髪飾りや耳飾り)は

七五三、成人式、卒業式、結婚式…という

人生の節目である特別なハレの日において

必ずお写真の中に残り、周りの人の視線を集める大切なモノです。

その大切なハレの日の装飾品が、

ご着用される御着物に対して、

どのような色、サイズ、デザイン、イメージで装着されるかは

とても大事なことだと、自分自身の体験、そして多くのお客様対応を通じて

学びました。

特に大事なことは衣装と御顔周りの装飾品のコーディネートです。

御顔周りだけ完璧でも、御着物だけ完璧でも美しい完成にはなりません。

全身のコーディネートが整っているかどうかということで、

全体の装いの美しさ、イメージが大いに変わるということです。

当店は年間500件以上のお客様と出会い、

成人式、結婚式、七五三、卒業式などのハレの日の和装の装飾品やコーディネートのお話しを

させて頂く中で、

思うような髪飾りやヘッドドレスなどの装飾品をなかなか見つけられずにいる、選べずにいる

お客様が本当に沢山いらっしゃいます。

その理由は

•自分の着物に合うイメージのものがない.

•どんなモノをあわせていいかわからない

•手元に残るものがいいけど、よくある造花以外のモノで欲しかった

•髪型がショートなので、そもそも髪飾りをどうやってつけていいのかわからない

•安いショッピングモールで買って、チープすぎて失敗してしまい、その後どうしていいかわからない

等が多くあります。

時には家族も一緒になって大切に選んだ“ハレの日の衣装”に似合う髪飾りや装飾品を

絶対に妥協したくない!!しかしどうしていいかわからない!!

まず一番はそんなお客様のこだわりや想いにより沿いたいと思っております。

そして、その衣装にばっちり似合う御顔周りをより華やかに美しく魅せる装飾品を

お客様の気持ちに寄り添ってご提案していきたいと思っております。

当店では今までのお客様対応の経験から

本当の意味で一生に一度しかない人生の節目のハレの日を

自分自身が満足いくように、そしてより特別な思い出に残る彩りある日にして欲しい

と願っております。

だからこそ、当店の作る装飾品は、お客様のご要望に出来る限りお答えできるよう、

細部まで対応できるよう全て手工業にてお作りしております。

現在のところ、造花以外のパーツは全てにおいて、

パーツ部分のデザインをはじめ、素材すら手で作り出しているものもございます。

そのパーツ制作時にも何度もヘッドマネキンを使って、サイズ感、ヘアスタイルに合わせた装着方法、

360度どの方向からでも美しくなるかどうかを確認しています。

また、ヘアアレンジがまだ決まっていない時でもどんな髪型でも美しく装着することが

できるように出来る限りパーツに分けてお作りするセパレートタイプの仕様になっております。

そして最終的にはヘアメイクさんもアレンジしやすいように

実際のヘアメイクさんからのプロのお声と実際に装着するお客様の声をまとめて、

装着金具についても研究を重ねております。

一つのデザイン製作においてはもちろんのこと、

使用する素材、特に布に対しては大きな当店なりのこだわりがあります。

日本文化継承、そして大切な資源を無駄にしないように

稀少価値の高いアンティーク着物布や正絹の高級着物用反物などを使っております。

そしてその素材も自らの足で探しにいき、自分たちの手、目、感覚で確かめております。

作り手の方の想いや、受け継いでいくべき日本の伝統、歴史、時間を感じてもらえる唯一無二の素材に

こだわっております。

そして全身コーディネートを大事にしたご対応をさせて頂いておりますので、

ほとんどのお客様のご対応が

選んで頂いたデザインを衣装に似合うようにお色味調整させて頂くセミオーダーメイド

または

お客様の衣装、ご希望を全て叶えるセミオーダーメイド

を中心としております。

お客様おひとりおひとりに合うように、デザインご提案までに

素材から選び、パーツをお作りし、5、6パターンのデザインを用意し…と

準備にたくさんの時間をかけております。

またすでにあるデザインをご購入検討のお客様で

「どちらが似合うか最終的に決められない」などの場合は

無料でご相談を承っております。

上記でご紹介させていただきましたように、

すべての素材にも一点一点こだわりを持って、そして全て手工業にてお作りしているため

当店の価格帯は他の商品と比べ高く感じるかもしれません。

それはハレの日だからこそ価値のあるものを提供したいと時間をかけて御作り

&お客様とのやりとりをさせて頂いているためです。

安く、早く届いて、見映えのするモノ、そんなモノが今の時代において

多くの皆様に好まれています。

だからもしかしたら当店のやっていることは

時代に逆行にしているかもしれません。

価格を抑えるために、素材の質を落としたり、簡易的なお客様対応をさせて頂くことはできますが

ハレの日という大切なシーンにおいてそのような安価でチープな素材、

簡易的なデザイン、適当なお客様対応などを行いたくありません。

特別な日がより特別で最高の彩りのある一日にして頂きたいと思っております。

そして装飾品がお客様に勇気や自信を与え、

ワクワクドキドキと心躍る気持ちを呼び起こすような

特別な日の魔法となって頂ければ幸いです。

 

デザイナーANNA UMEZAWAのプロフィールはこちらより

デザイナーRIN TANIGUCHIのプロフィール